最近の小学校は5月に運動会をやる。自分の時代からは考えられない話だが、まあそういうことらしい。5月なら涼しいからいいかなあと思いきや、異常気象はさらに上をいくようで、結局30度の炎天下のなか運動会をやることになってしまった。
自分は片頭痛もちなのだが、熱中症より先に片頭痛が悪化してダウンしてしまうので、熱対策は大変重要だ。しかし小学生相手だと、夏の行事はいろいろあるので「涼しい部屋でゴロゴロ」という対策ばかりではダメである。炎天下での対策を何か考えなければならない……というときに目についたのがこれだ。
皆さんおなじみの(?)Adam SavageがPumpkin Suitのレプリカを作った。作ったはいいがリアルすぎて、着ていると熱が籠って大変なことになる。そこでAdamは個人用冷却システム、COMPCOOLERを使用するのだ。これがAmazonで注文できるなんていい世の中になったよな、ハハハ、てなもんである。COMPCOOLERがどんなものかはぜひ動画をご覧いただきたい。今すぐほしくなることだろう。実は自分は、即Amazon.comで注文ボタンを押した。去年の12月のことだった。
よく考えたら、寒いので使うチャンスがない。
……そして今日、小学3年生が運動会という。というわけで、屋外でどれほどの効果か試すことにした。
準備
準備についても、Adamの動画をご覧いただきたい。普通に氷を詰めてセッティングし、着こむだけだ。Adamはコスプレしているので目立たないが、こちらは小学校へ行かなければならないのであまり不審な格好はできない。長袖のデニムシャツを上から着てみたが、リュックを下に背負った不審な格好になってしまった。まあ周辺住民の方々は礼儀正しい人ばかりなので、特に突っ込まれることはなかった。
スイッチを入れてみると、モーターの音と振動が意外に大きい。静かな家の中ではとても我慢できるレベルではない。しかし外出してしまうと気にならないし、運動会の喧騒の中ではまったく問題にならないレベルだった。振動も、動作していることが確認できるし、慣れると気にならないようになった。過敏な人にはちょっとつらいかもしれない。
効果
冷却効果はすばらしかった。動画でもAdamが「うおっ」というリアクションをしているが、まさにあんな感じだった。それどころか氷水が直接上半身を冷やすので、寒冷じんましんが出てくるんじゃないかと心配になるほどだった。スイッチはON/OFFしかないが、寒くなったら切って、暑くなったら入れればいい。だいたい調整はできるようだ。
課題・問題点
一番心配していたのはバッテリーの持ちだった。しかしこれは杞憂だった。約5時間利用したが、バッテリーは問題なく持った(入れたり切ったりしながらの使用。たぶんプラス2時間ぐらいは運転できたと思われる)。
最大の問題点は、氷が持たないということだ。1時間30分ほどで氷が解け切ってしまい、冷却効果がなくなってしまうのだ。こうなるとただの重たくて暑いベストになってしまうので、氷を補充しなければならない。運動会のような屋外会場だと、これが非常に難しい。コンビニへいってロックアイスを買い込み(これが安くない)、水道のある場所で交換しなければならない。何度もできることではない。今回は自宅に一度戻って交換することになり、結局1回しか交換できなかった。このため実際に満足な冷却効果が得られたのは5時間のうち2/3の時間しかなく、このベストだけで快適に過ごすというわけにはいかなかった。
日本の夏は暑すぎる
というわけでまとめ。
- COMPCOOLERそのものは、動画で紹介されている通りの効果あり
- 屋外で使うには向いていない。少なくとも、氷が潤沢にないと使えない
- 直射日光対策は別に取らないとダメ。体を冷やしても日光パワーに負ける
- 175cm 60kgの自分には、M/Lはちょっと大きかった。XS/Sで十分(マジックテープでアジャスト可能)